サムスン式仕事の流儀 その5
最後にサムスン式でこれは大変だな!と思ったのは、
「部下が退社前に、必ずその日の報告事項を整理し上司にメールを送る。
夜上司がそのメールを見て、その夜のうちにメールで指示しておく。
その結果その翌朝すぐ仕事に取り掛かれる・・・」
サムスンでは偉くなると、もう寝る間もないのですね。
ではサムスン式を参考に、日本企業のことに話を戻しましょうか。
しかし、日本では「愛社精神」や「滅私奉公」というのは、
どうも「死語」になりつつあるのでしょうか?
私が新入社員だった30年近く前は、土曜日も出勤でした。
それから多くの大企業が週休二日制に移行していきましたね。
それでも土日も働いたし、平日は朝7時から夜の11時くらいまで
必死になって働きました。
よく証券会社が「セブン・イレブン」と言われましたね。
「セブン・イレブン」どころか「セブン・ワン」!くらいまで働いたことも。
あの頃は、それが法律的にどうのこうのなんて、
思いもしなかったかもしれません。
「洗脳」されていたといったらそれまでですが。
それこそ「残業代」なんてまともにつけたこともなかった・・・(内緒)
せいぜい毎日夜の8時くらいまでつけて、あとは「サービス残業」
朝7時に来ようが、土日働こうがそれもすべて「サービス残業」
でも残業代が欲しくて働いたこともなかったのも事実ですが・・・。
最近話題になっていることが、「残業代の不払い問題」ですね。
ご存知だと思いますが
「1週40時間、1日8時間を超えて働かせてはならない」
労働基準法という立派な法律があるのですね。
それを超えて働かせる場合は、当然ですが「残業代」を払わなければ
ならないのですね。時間外労働は25%増しで、休日は35%増し。
中小企業の実態として、確かに残業代がまともに払われていない
ということは知っています。
でもこれが社会問題化しているのは事実ですし、それこそあちこちで
訴訟にもなっています。
ヤフーでもグーグルでも「サービス残業」と検索したら
もういくらでも出てきますからね。
ですからこの「サムスン式」を日本で今やったら
「深夜に上司にメールを送った時間まで残業代払ってくれ!」
って言われてしまわないですかね・・・?
最後にこの本の使い方としては
「オレが若かった頃はこれくらい頑張ったんだ!」
と新入社員に渡すのは正直間違っていると思うのです。
「当社が今後、競合企業に負けないようにグローバル・スタンダードを確立すべく、
法令を順守し、社員を鼓舞していくにはどうしたらよいのか?
サムスン式を比較検討した上で、社長の立場になってあなたの考えを述べなさい。」
こんな「管理職昇格テスト」に使うべきだと私は思うのですね・・・。
(ガンバレ日本の中小企業! ガンバレ日本!シリーズおしまい)
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