トッカン(特別国税徴収官)が面白い! その2
2話も実に面白かったですね。
井上真央ちゃんも演技が本当にうまいのですね。
ドラマ的には楽しめたのですが、今日は真面目に「税理士的突っ込み」。
2話のように悪人が出てきて、意図的に税金をごまかしたり、
わざと税金を払わず滞納していると分かりやすいですね。
これも水戸黄門的楽しみ方で
「最後に捕まるのだろうな・・・」
と安心して見ていられます。
でも題材が1話と2話ともに消費税の滞納のお話でした。
2話は、「消費税を払えるのに払わない人」のお話に対して、
1話は、「消費税を払いたいけど払えない人」のお話。
まったく違うお話なのですね。
それなのに、ともに厳しいトッカンが登場してきて
差し押さえ(これを業界用語で『S』エスというのを初めて知りました)
をくらってしまう。
1話の悲惨な登場人物は、プラスチックの製造会社の社長さんでした。
現在の円高と不景気でありがちな会社ですよね。
消費税の滞納額が「わずか」数百万なのに、
トッカンから追い込まれ、物語的にちょっとオーバーですが
最後は「自殺未遂」まで。
これはちょっと悲惨すぎませんかね。
消費税をわざと払わなかった訳でもないのに。
消費税を「払いたいのに払えない人」を
これまで数多く見てきました。
これは、消費税の計算構造を知らないから
こんな事態に陥るのですね。
消費税の講義でよく説明するのですが、
なかなか理解してもらえないことで
「消費税は赤字会社でも納めなければならない」
ということ。
これは消費税の仕組みをご理解していただくには、
ここが難しいし、なかなか分からないところなのです。
「今月は売上がこれだけあったから、消費税は計算すると・・・だ。
この分貯金しておこう!」
なんて考えている社長さんはまずいません。
でも、よく分からない方から、
「経営悪化のため・・消費税まで手をつけてしまう・・・」
そういうような言い方になってしまう。
別に手をつけたくてつけている訳ではないのですね。
そもそも、分けられてもいないので使ってしまうだけですから。
「消費税を払いたいけど、人件費も仕入代金も払わなければ
ならない。会社を維持していくには消費税は後回し・・・」
結局そうなってしまう・・・。
「消費税が増税になったら、この番組笑って見られないだろうな・・」
と2話を楽しみながらも、ちょっと心配してしまいました。
でもミスチルの挿入歌が実にいいですね・・。
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