あんぽん 孫正義伝 その4
孫正義氏が「カッコイイ」と思うのはこの
「青雲の志を抱いて若干16歳で単身渡米する」というところです。
渡米した理由は、この本にもいろいろ書かれていますが、
父親が病に倒れたとか、人種差別の偏見に嫌気がさしたとか
本当のところは、いろいろあるとは思います。
でも、何よりそれを実行したことがすばらしいのですね。
海を渡ったアメリカでは、まさに「新産業革命の勃興期」でした。
この「新産業革命」=「情報革命」が大事な点です。
孫氏がカルフォルニアのバークレー校の一年生になったとき
同じ年代で大学の一年生で
マイクロソフトのビル・ゲイツ
アップルのスチィーブ・ジョブズ
サン・マイクロシステムズのスコット・マクネリ、ビル・ジョイ
グーグルのエリット・シュミット
アスキーの西和彦・・・
こういうそうそうたる「時代の寵児」の世代がアメリカにいたことなのですね。
もしそのまま九州の名門高校で勉強して、
日本の東大でも京大でも入っていたとしても
彼はこれほどまでになっていたか・・・。
1970年代は、まさに革命の時でした。
それまで企業や大学の研究室で、高額な予算をかけて研究されてきた
コンピュータでした。
「チップとCPU・集積回路を買ってきて手作りでパソコンが
誰でもできる時代が到来」
したときなのです。
彼の言葉を借りれば
「私たちの世代はシリコンバレーのチップに革命を見たのです。」
ちょうど孫氏が好きな名著「竜馬がいく」をそのままいっているような
人生ですね。お分かりになりますか?
明治維新の頃、「黒船を見た」若者達が革命を起こしたのです。
「シリコンバレーのチップ」こそがまさに「黒船」なのです。
この時代感覚に、孫氏の潜在的なパワーを感じるのですね。
その後、孫氏はもう一つ「黒船」を見るのです。
これはつい最近ですからお分かりになりますね。
1995年の「インターネット黒船」です。
孫氏と龍馬が重ねって見えてくるのは私だけでしょうか・・・。
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