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2011年5月11日 (水)

消費税増税論議 その6

そろそろ私の説明に対して、こんな「突っ込み」が出てくるでしょう。

「納税額が増えても、お客さんから余計に消費税分もらうから
大丈夫ではないの!」

分かりやすくいえば

「消費税が5%から8%に増税されたとしても
100円ショップならお客さんから、105円でなく108円もらう
ことになるから大丈夫では?」と・・・。

多分そうくるでしょうね。それにお答えましょうか。
でも中小企業の問題は、その108円をキチンともらえるかなのですね。
ここで今から14年前の平成9年の消費税率の引き上げのときを
思い出してください。

3%から5%に引き上げられましたね。
実は多くの中小企業が、この引き上げ分を価格に転嫁できなかったのですね。
当時は、「便乗値上げ」とまで言われ価格に転嫁しづらかったのです。
100円ショップをチェーン展開するような大手企業なら、
レジの代金を自動的に引き上げれば良かったのです。
でも多くの中小商店は、値上による売上ダウンを恐れて
価格を引き上げられなかったのですね。
でもそのときはそれですんでも、翌年の確定申告の際に驚くことに
なります。

「こんなに消費税支払うの!」

さらに追い討ちをかけるように、消費税の免税点が売上3000万円から
1000万円に平成15年から一気に引き下げられましたね。

これによって課税事業者(つまり消費税を納めなければならない会社や人)が
140万人も増加したとされます。
思い出してください。
平成9年以降から長らく景気が悪化したと思いませんか。

ここで経済学者もあまり言っていないお話。
「消費税増税不況」
だと私は思うのですね。
経済学者は税金なんて「バカにして」それほど勉強していないから
こんな言葉ではもちろん言っていません。

消費税の増税がボクシングのボディブローのように
中小企業にジワジワ効いていたと思うのです・・・。

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