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2011年3月15日 (火)

もっとも辛い確定申告

この業界に飛び込んでから、今年で18回目の確定申告を
経験しました。
正直、もっとも辛い確定申告でした。

通常3月11日あたりは、確定申告の山場です。
さすがにギリギリまでは準備はしないで、期限前の11日か12日くらいに
目処を立てるようあらかじめ計画立ててやります。
万が一遅れて申告期限に間に合わなくなって
やはりお客様に迷惑はかけられないですから。

それがまったく計画が狂いました。
大惨事という心理的なショックが続く中、
この余震の続く状況でも、やはり仕事は続けなければならない。
私もそうでしたが、余震の中でパソコンを眺めていると
確かに気分が悪くなるものです。
それとこの通勤地獄。本当に都市機能が麻痺してしまうのですね。
職員の身体に負担はかけられないし、所長自ら無理してでも仕事するしか
なかったのですね。
それとお客様と電話連絡が取れないのも本当に困りました。


ここで正直なお話を吐露します。
私は税理士開業して、お客様との関係で、「三つの誓い」を守っていました。それは

『お金を貸さない。』
『保証人にならない。』
『税金を立て替えない。』

金融機関に勤めた経験のあるかたなら当たり前のことです。
これらはすべて、社則や業法で厳しく禁じられているはずです。

でもついにそれを破ってしまいました。
今回については非常事態です。自分なりの特例措置です。
電子申告をしていると、「納付情報登録」すれば簡単に税金の立替は
できるのです。できるのは分かっていましたが
これはまさに「禁じ手」です。

振替納税を選択していれば、申告さえすれば間に合うのですが
そうでない方は、本当に納付が間に合わないのです。
この郵便事情から郵送も間に合いそうもないし、
遠方の方はこの交通マヒ状態ではどうにもならない。

延滞金や加算税など余計な税金を払っていただくのは
申し訳ないですし、被災地以外の税務署が特例をするような
そんな弾力的な措置もするわけもない。


こんな経験は初めてです。
でもお客様のためということであえて「禁じ手」を慣行しました。

こんな非常事態で、もし「それは業法違反?」という方があれば
私は最高裁まで戦う覚悟です!?

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