私の独立開業日記 その20
不撓不屈大作戦
TKCという組織をご存知でしょうか。
この業界では有名な団体です。
テレビCMもやっているし、上場企業なので知っている方も多いでしょう。
名前の由来は「栃木県計算センター」で、昭和41年に設立されています。
コンピュータ会計のさきがけで、20年位前はコンピュータ会計=TKC
であったと思います。
登録開業すると、すぐ電話がかかってきてこの組織に勧誘されました。
ただ、入会金とシステム使用料金が数百万円かかると知って
丁重にお断りしたら、残念ながらそれきりになってしまいました。
TKCの創業者は「飯塚毅」という方です。
飯塚事件で有名なのですが、そういう経緯もあってこのTKCを
設立されたのでしょう。
そのあたり、高杉良の「不撓不屈」に詳しく描かれています。
この本は素晴らしい本です。私は3回も読み返してしまいました。
自慢ではないですが、TKC会員ですら3回読んだ人は少ないでしょうね!?
もし私がTKCの社長なら、登録するすべての税理士にこの本を謹呈すれば
もっと組織拡大できると思いますが・・・。
あの頃、仮に資金的な余裕があれば、TKCに入会し(入信し?)
今頃は支部長くらいにはなっていたかもしれません。
本当にすばらしい組織だと思います。
日本最大の会計事務所の組織がどうやって運営しているのか
どうしても知りたいと思いました。
ラーメン店を開業したとします。
行列のできるラーメン屋のレシピをどうしても欲しいと思いませんか。
実は事務所から歩いて15分くらいのところに、
そのTKCの資料室がありました。
飯塚毅氏の所有していた書物と私財を投じて設立された
「租税資料館」というものでした。
そこによく私は行きました。当時そこはTKCの会員でなくても
入れたのですね。
その資料室で、よく租税判例を読んでいました。
何よりも読んでいたのは、業界紙のバックナンバーですね。
開業体験記や事務所紹介記事をむさぼるように読んでいました。
仕事がないから時間はいくらでもあり、
開館時間から閉館時間までいたこともよくありました。
「TKCのレシピを全部盗んでやろう!」
それくらいの「不撓不屈」の精神で、
雨の日も風の日も毎日のように通いました・・・。
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