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2010年3月19日 (金)

私の独立開業日記 その13

初めての税理士業務

もう3月15日まで無我夢中で働きました。
出来上がった申告書に初めてサインをした時は、今だから言えるお話ですが
本当に手が震えました。
「これが税理士としての責任の重さか!」
そう実感しました。

あれから12年経って、申告書にサインするとき、
それほど緊張しなくなりました。
もう何百枚、何千枚とサインしてきたからでしょうか。

お医者さんが初めてオペ(手術)をするとき、きっと手が震えるのでしょうね。
初めて人の身体にメスをいれるとき多分緊張するはずです。
でもやはり、そのうちに何とも思わなくなるのでしょうね。
羊羹を切るのと同じように・・・(変な例えですいません)
しかしそれが最もお医者さんらしい瞬間でもあるはずです。
医者としての誇りを感じる瞬間ではないかとさえ思います。

私もこの12年間で、多くのお客さんの申告書にサインをしてきました。
これ私の方針なのですが、ゴム印なんか使わずに必ず肉筆で
キチンとサインしています。
それが私の、つまり税理士としての大事な仕事だと思っているからです。
初めてサインをした時と同じように、
税理士業務をしている喜びを感じる時でもあります。

サインをしながら必ずこう思います。
「この申告書が問題なく通りますように・・・」
本当に祈ります。
それから自分の大切にしている大振りなハンコを
丁寧に押すことにしています。
開業以来使っている大事なハンコで・・・。


こういうこと書くと、今税務署がやたら勧めている「電子申告」という制度を
反対しているみたいですね。
今や電子署名でハンコがいらなくなってきていますからね。
実は私も自分の申告書は必ず電子申告しています。
ですから別に電子申告ができない訳ではないのです。
でもどうもあれから12年間、自分のハンコを押すことに
自分の税理士としての喜びを感じているからでしょう。

といって国税庁や税理士会に反論している訳ではありません。
電子申告した方ならお分かりですね。
電子申告での署名も送信もあっとい間ですからね。

つまり
「この申告書が通りますように・・・」
と祈る私にとっての至福な時間があまりに短いからなのです・・・。

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