マラソンと80兆円ビジネス その1
この忙しい確定申告時期に毎日マラソンネタを披露するとは
なんとヒマな税理士と思われないように、
マラソンシリーズ最後に真面目なお話。
80兆円とは団塊の世代が手にするとされる退職金の推計です。
この80兆円は大きなビジネスチャンスであるといっている人も
多いようです。
実はこのお話は、前にアップした成毛さんの本に書いてあったことです。
団塊の世代とは、日本の高度成長を支えてきた人々です。
多くは企業戦士として戦って来て、しかも勝ち残ってきた方々でしょう。
部長や取締役で高額な退職金をもらった方も多いのでしょう。
どうやったら、その国家予算規模の大量な資金をターゲットにできるか。
企業は、趣味や旅行や料理など「お仕着せ」のメニューを並べて
狙っているのですね。
でも残念ながら、それではダメだと成毛さんは言っているのです。
読んだ時はピンと来なかったのですが、マラソンを走ってみて
その意味がよく分かりました。
その退職者や中高年でマラソンにハマっている人は多いみたいですね。
なぜハマるか実感できました。
エリート企業戦士は、退職の日から突然、旅行三昧やゴルフ三昧には
ならないのです。
企業戦士にはまだまだ、世の中に認められたいと思っているからです。
「勝手にシニアと決めつけるな!オレはまだオジイサンではないぞ!!」
皆そう思っているのでしょう。
一方で、60歳になったら、「シニア・テニス教室」や「シニア・囲碁教室」に
通う人もいるかもしれません。
でも通ったところで、少しくらいやったところで、永年やっているような方には
到底適わないのです。
やはり負けてばかりでは面白くないのです。
成毛さんの言葉を借りれば、それは「メイン・カルチャー」だからです。
でもどこかで、認めて欲しいという欲求、「エリート意識」があるのです。
その点、「サブ・カルチャー」の方が、すぐ結果が出て欲求が
満たされるのです。
そのエリート意識をくすぐる仕掛けが必要なのです。
「東京マラソン走りました」
「サロマ湖の100キロマラソン走りました」
「宮古島のトライアスロンでました」
聞いた人は、タイムはともかく
「へー。すごい。」
「若いですね。お元気ですね。」
そうなるでしょう。そこがマラソンなのですね。
皆まだまだそう言われたいのです。
だからおカネをつぎ込んで北海道だろうが宮古島まで行くのです。
しかも、マラソンには勝ち負けがありません。
誰もトップでゴールすると思っていないからです。
自分の目標タイムくらいを目指して、「安心して」走れる。
しかも健康という大きな副産物も魅力の一つ。
それともう一つ。「シニアの部」というのはあえて作っていない。
「まだまだ若いもんには負けないよ。」
そう思っている60台、70台の「お若い方々」の欲求も十分満たされる・・・。
どうでしょうか。
今からマラソンでも始めてみませんか。
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