人気ハンバーガー店の秘密 その3
事務所に開業相談の方が来られると、必ず帰りに隣の「佐世保バーガー」を
見ていくように勧めていました。
開業時によく言われる言葉、「小さく生んで大きく育てる」
の典型例だと思っていたからです。
開業される方は誰でも自信を持って相談に来られます。
10人が10人必ず自分は成功すると思って開業します。
飲食店であるなら、自分の味に絶対的な自信を持っています。
「私の作る料理は絶対に美味しい。必ず繁盛店になるはずだ。」
そう思って最初から無理に借金をして、きれいな店舗を持ちたがります。
でも世の中なかなか思うようにいかないケースも、たくさん見てきました。
「佐世保バーガー」が非常に参考になる成功例なのです。
今では行列ができることもあるけど、必ず、初めは汚いバラックの居抜きで
開業した時から説明します。
苦労してようやく大きくなった話もしてあげます。
実は中野にもう一店舗ありました。
ここも申し訳ないですが、場所も悪い「戦後建てられたようなバラックのような」
ボロイ建物で、しかもへんぴな場所です。
今は再開発で本当に立替中のところです。
ここのオーナーはよほど「バラック好き」ではないかと・・・。
でも味にはそれだけ自信があったのでしょうね。
またお客さんの不動産オーナー方々にも、この「佐世保バーガー」のお話を
してきました。
店子がどんな業態、職業かは不動産経営にとっても重要なのです。
建物が古くてもこういう業態なら借りてくれると・・・。
ただ、最近気がかりな点もあります。
この不景気に出店計画を一気に進めています。
しかも六本木や自由が丘など好立地にも立て続けに出しているようです。
中野にもう一店舗、実にきれいなお店もできました。
しかもよく分からないのですが「芸能関係」という異業種とも
提携したようです。
この不景気だからこそ強気の経営とするのか
まさに注目の政策転換です。
「バラック専門のB級グルメ戦略」(失礼!)から方向転換して
一等地の高級グルメ路線へ転換してしまったのでしょうか。
隣の店舗が若干客足が減ってきていることも気になっています。
そういうことはないとは思いますが
うまいけど、狭く汚いラーメン店が小奇麗な店に変わったトタンに
不味くなる場合がありますね。
そうならないように、一佐世保バーガーファンとして願うばかりです。
熱々のバーガーをほおばったときに感じる至福のとき・・・。
店は狭くトタン屋根だけど、活気があって美味しい佐世保バーガー。
いつまでもあの味わいをなくさないでください・・・。
(佐世保バーガー経営学シリーズ おしまい)
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