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2009年8月 6日 (木)

ベテラン受験生の試験実況中継 その1


今度は私が「ベテラン受験生」となった頃の経験を、実況中継で
ご紹介しましょう。
税理士試験の状況がよくご理解いただけるかもしれません。


『簿記論受験編』

いよいよ簿記論の試験日。
試験直前いまさらなにをもとなにもせずにいると、
となりで最も簡単な仕訳問題集をながめている「ビギナー受験生」発見。
そんなの今頃やっているくらいじゃ。となぜか気が落ち着く。

試験開始15分前入室。すぐ戦闘現場の設営に入る。
ボールペン10本、ラインマーカー5本、時計2個、電卓2個を、
精神安定のためと、まわりのビギナー君をビビらせるために
所せましと並べる。

1問目。これはできそうだ。慎重に解く。
簿記論は時間配分を考えるのがポイント。
絶対に1,2問目は30分ずつで解かなければいけない。

2問目。これはなんかやったことがありそうな問題だ。
しかし解答の糸口が見出せない。やや焦る。
15分経ったところでペンが動かない。ここで決断。
思い切って次の3問目に移る。
これも重要なポイント。分からない問題にこだわって、
できる問題に手付かずで終わっては絶対に受からない。
自分ができないところはみなもできないのだ!と
「自信に満ちた」決断は時に必要。
簿記論のキャリアが長い私を甘く見てはこまる。

3問目は60分問題で例年難しい問題が多い。しかし今年は簡単そうだ。
やはり敵は1問目、2問目を落とし穴にしているようだ。
製造業の問題。途中で原価率を算出。祈るような気持ちで電卓を叩く。
「よし!割り切れた!」
ここで気を良くして一気に3門目を仕上げる。あと20分。

2問目に戻る。まだ時間はある。あきらめたら負けだ。冷静に考え直す。
あと10分。解答の糸口を発見。なんとか数字を埋めることができた。
どうにか簿記論無事終了・・・。


(吉田信康著 「税理士試験こうすれば合格する」より)

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