チャンス・ロス その1
今から10数年前、脱サラしてコンビニを始めたばかりの経営者から
この言葉を初めて聞きました。
「チャンス・ロス」
これはコンビニ業界特有の言葉らしいです。
コンビニ業界では「商品があれば売れたのに」というのをチャンス・ロス
というのです。
チェーン本部から送られてきた報告書を見せてもらって、巨額の
「商品廃棄損」を見て驚きました。
日に数万円。月にしたら確かに数十万円もあります。
「これ多すぎないですか?」
当然顧問税理士としては指摘する訳ですが、
今回のセブンイレブンの騒動で、
コンビニ経営者の次の言葉を思い出しました。
(守秘義務があるのでどこのチャーン店かはいいません)
「コンビニ経営は商品があれば売れたのにというチャンス・ロスは
あってはならないのです。
お客さんは、幕の内弁当が好きな人もいれば
から揚げ弁当が好きな人もいます。
その全てのニーズに応えられるよう商品棚には
すべての商品を常に並べておくべきで・・・。」
確かにそうかなと感心した覚えがあります。
今思えばきっと「新米店長向けの研修」で
まさに聞いてきたばかりの「うけうりの言葉」
だったのかもしれません。
その時に、コンビニの裏にある厳重に鍵のかかる巨大なゴミ箱を
見せてもらいました。
消費期限切れなら即捨てるという経営スタンスでした。
「もったいない」なんて思ってもいけないのですね。
チャンス・ロスがないようにすれば、必然的に在庫が多くなり、
結果的に売れ残りの弁当などが出てしまいます。
これを割り切るのがコンビニ経営の哲学だと教わったようでした。
当然「割引販売」どころか、従業員や知人、家族にタダであげるなど
絶対にないようにするのが、コンビニ経営の真髄だと・・・。
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