ガンバレ!確定申告!!その2
6年前に出版社から
「確定申告の本を書きませんか。」
と依頼があったとき、本当にうれしかったですね。
当然二つ返事でお引き受けしました。
税法の中で特に所得税は得意なつもりです。
税理士試験で一番必死にやりました。
なんたって何度も受けましたから・・・。
書こうと決めてから、確定申告に関する本をメチャメチャ読みました。
市販されている本はだいたい目を通したと思います。
「どうやったら経理や確定申告を分かりやすく説明できるだろう?」
ただどの本も「これで確定申告ができるだろうか?」正直疑問に感じました。
だいたい似たような本ばかりでしたね。
また税理士になってすぐ、税理士会から個人事業者の記帳指導も
やらされた経験からも「こういう本では個人事業者が分かるはずない・・。」
そういう確たる信念もありました。
税務署の確定申告説明会の講師なんかも何度もやった経験からも
本当にそう感じていました。
どういうことかお分かりになりますか。
まず、市販されている確定申告や経理の入門書の類いの本は
おしなべて「複式簿記を解説するための本」
だということです。
どの本も資産だ、負債だ、借方だ、貸方だ、などという勉強から
始まっているのです。
現職の税理士が現行制度を批判しては申し訳ないですが(内緒です)
開業したばかりの個人事業主や中小零細企業に、すべからく
「複式簿記」を強いるのは本当に無理なことだと思うのです。
開業した方のなかで、簿記や会計を学んだことがあるのはまれでしょう。
そもそも簿記会計は義務教育で習うようなものではないのです。
これがおかしいのだと思っています。
これは私の持論です。
講習会で必ずこの点を結構熱弁してしまいます。
本当に青色申告制度は、この諸悪の根源「複式簿記」を
強要しているのですね。(また言いすぎか・・・)
よって「今度書く本は複式簿記を説明しない本にしよう!」
そう決めたのです!
それが「ウケタ」のだと今でも思っています・・。
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