かばんの真実 その47
「遺言書を自ら書いたか。」
「遺言書を誰からか言われて書かせられたか。」
これは大変重要なことなのです。
遺言書が出た時の状況を想定したら、誰でも分かることでしょう。
三男信三郎氏のHPには
「父は、巻紙に毛筆で書き、実印を押した遺言書を
会社の顧問弁護士に預けていました。」
と記載しています。
つまり「父の意思」で書いたと言っているのでしょう。
一方で長男信太郎氏はある雑誌で
「平成9年に母が亡くなりました。すると信三郎はほかの兄弟に黙って、
父に遺言書を書くように強く迫るようになりました。
食事の世話などをしてもらっている負い目も感じていたのでしょう。
父は信三郎の意に沿った遺言書を書かざるを得なかったようです。」
と言っています。
もちろん本当のところは分かりません。
でも昨日書きましたように、私が顧問税理士なら遺言書を書いておくように
当然勧めたかもしれません。
遺言書は法律的な要件さえ整えれば当然有効なものです。
弁護士に預けていたということから、弁護士の指示に従った有効な遺言書で
あったことも間違いありません。
残念ながら「他の兄弟には黙って」という信太郎氏の記述が気になりますが、
当時の兄弟の仲を考えたらやむを得ない選択だったかもしれません。
でも確かに遺言書作成時に兄弟の話合いがされていれば
良かったのでしょう。
これから有名な兄弟ケンカが始まるのですが、
あとでご説明する民法の改正は、
「兄弟間で話し合って事前に自社株を生前贈与すれば特例を与えます」
というものです。
そんなうまく話合いができるものなのでしょうか。
話合いがうまくいかないから、兄弟の仲が悪いから「遺言書」が
登場するのではないでしょうか・・・。
どうもこの改正は考えれば考えるほど矛盾するようなお話なのです・・。
・・・ブログ書いていたら昨日画期的な判決が出てしまいました!
何てタイムリーなブログなのでしょう!? 詳細は来週!お楽しみに!!
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