かばんの真実 その22
ここまで一澤帆布のことを調べてみて、私はまたユニクロを思い出しました。
ご存知の通り、この会社は製造部門を中国に移管して、
劇的な安売り戦略で、業績を伸ばしましたね。
私はこの会社のおかげで「フリース」なるものを知りました。
正直、私もオヤジルックよろしく、ユニクロで、
たまに1990円とか2990円のズボンなどを買うこともあります。
あの安さは確かに衝撃的ですね。
しかし、多分一澤帆布の社長さんは、
中国とかベトナムに製造拠点を持とうなんて、
今まで一度も思ったことはないのでしょう。
調べたところ、確かに作業場のビルを京都に新設しています。
これも京都以外に作ろうなんて思ったこともないと思います。
先日書きましたように、自分の目の届くところで必ず作業場を設けるはずです。
しかも、当然日本人の正社員を採用して、
的確に日本語で作業を指示するのでしょう。
自分の納得する商品を作らせるために。
多分ユニクロのように「1990円でカバンを売ろう」
何て頭の片隅にもまったく考えてもいないのでしょう。
これが「京都商法」というか「一澤帆布商法」なのです。
あるホームページで社長さんの書かれていた言葉。
これがすべてを表しています。
「僕は会社を広げていきたいとか、社員を増やしたいとか、売上を上げたいとか、
そういうことは全然気にならん。
そういう方向性で商売をやっていこうと考えたこともない・・・。」
見事な経営哲学です。
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