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2008年9月26日 (金)

かばんの真実 その13

「一澤帆布は相続問題で有名になって、
結果的にカバンが売れるようになった・・・。」
そんなお話を相続のセミナーで弁護士さんから聞いたことがあります。

それは、まったくの誤解だと思うのです。多分一澤帆布をよくご存じない
のでしょう。
そういう先生は、きっとカバンを見たことも買ったこともないのでしょう。
確かに、最近相続のお話でマスコミに頻繁に登場して、名前がかなり知れ渡りました。
でも、これだけ人気になったのは、
やはり老舗としての「ものづくり」の姿勢が
高く評価されてきたからだと思うのです。

92617

この有名なラベル一つとってもそうです。
漢字で書いてありますし、住所まで書いています。
このラベルが初めてできた20数年前なら、
普通はローマ字で「ICHIZAWA」のようにつけたと思うのです。
それをあえて漢字にした。「一澤」というのもいい響きです。
これが「木村」とか「山本」のような、それこそ「吉田」のような「陳腐な」
名前だったらどうだったでしょうか。

住所が書いてある理由。何だかお分かりになりますか。
「この住所に来て頂いたら修理します」という製造責任をうたっているのです。
保証期間が一年と決まっている訳ではないのですが、
もし使って1年も経っていないのに具合が悪くなったりしたら、
たいてい無料で修理するか、新品を送ってくれるそうです。
往復の送料も負担してくれます・・・。

こんな会社は本当に少ないと思うのです。
自分の製品に対するゆるぎない自信の表れなのでしょう。
最近の「偽装してまで売ってしまう」社長さんたちにお伝えしたいお話です。

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