2024年9月20日 (金)

医者の父が息子に綴る人生の扉をひらく鍵 その5

小学校の時に「カエルの解剖」が

まったくできなくて、医者の道すら

考えたこともないと正直に書きました。

 

「医学部はどんな授業を受けるのだろう」

 

本当に思いますね。

それは、「悩め医学生」に詳しく書いてあります。

これは驚きの連続でした。

 

2年生の秋から始まる「解剖学」。

当たり前ですがカエルやコイではないですね。

文字通り「人体を解剖」しながら学ぶのです。

 

エッセイにはこの金髪ピアスの学生が

難物の解剖学の名物教授に対して

必死に戦う様が生々しく描かれています。

 

解剖学は二つ。

「人体を解剖しながら内臓、骨や筋肉などを

学ぶ肉眼解剖学」

「いろいろな臓器を顕微鏡で詳しく見る組織学」

 

 

「亡くなった人の体にメスを入れ、

100以上のパーツにバラバラに観察し

スケッチを描き、骨と筋肉、神経の

名前をすべて暗記する。

試験では実物を見せられてその名を答える」

 

何だか聞いただけで恐ろしいですね。

私にはとても無理ですが、

医学生はそれを嫌がっていては

とうてい医者なんかにはなれないのです。

 

お医者さんに対する考え方が変わりました。

 

医学生として患者さんに会うと必ず思うこと。

 

「こんな学生の自分では申し訳ない。

早く一人前の医者になって直したい」

 

医学生は皆そう思いながら必死に勉強するのです。

 

「自分の親や恋人が、この病気になったら

どうしよう」

 

「不思議と自分の体の心配ではない。

大切な人が大変な病気に侵されたら、

何としても助けたい。

そんなカリキュラムでもあるのだ。

これは医者として一番大切なことだ」

2024年9月19日 (木)

医者の父が息子に綴る人生の扉をひらく鍵 その4

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年の浪人を経て20歳で鹿児島大学へ。

 

横浜生まれ、横浜育ちの中山先生ですからね。

目指していた千葉大学医学部に落ち、

まさに「都落ち」という

敗北感にさいなまれながら

鹿児島に行ったのでしょうね。

 

金髪にピアスだったそうですから、

かなり浮いていたのでしょうね。

 

同級生は100人。

このクラスが6年間一緒ということですから

ある意味大変ですね。

現役生から見たら2歳も年上の金髪ピアス

ですから。

 

「やっぱり僕は同級生たちと馴染めなかった。」

 

これは本心でしょう。

異国の地で友達も誰もいない。

 

「ホサレタ」

とも書いてあったし、

「鹿児島弁も芋焼酎もあわなかった」

 

ふと40年前の大学生の頃を思い出しましたが、

あの頃は2浪してまで早稲田に入って来る人が

実に多かった。

クラスの3分の1くらいはいたでしょうか。

 

その「2浪組」がクラスのイニシアチブを取り、

率先して遊んでいました。

あの頃はディスコやサーフィンが大流行りの時代。

日焼けしたサーファーの2浪組が

与論島ツアーなどを企画していましたね・・・。

 

「2年間苦労した分を取り戻すんだ」

 

そんな強烈なノリでした。

中山先生は2年間苦労したんだから

遊べばいいと思いますが、ここは医学部ですからね。

勉強しなければ行けないし、大変ですね。

日も練習のあるサッカー部にも入ります。

 

このあたり

「泣くな研修医5 悩め医学生」

に書いてあります。

かなりデフォルメされているので実際の

中山先生のこうありたかった学生像なのでしょうか。

この本も青春ドラマを見ているようで

胸躍らせながら読みました。

 

 

ここでホサレタ中山先生を救ったのが、

脱サラして医学部に入り直した30過ぎの同級生。

こんな人生もあるのですね。

 

私も31歳で脱サラして税理士目指しましたが

脱サラして医者になる選択肢もあったのですね・・・。

 

(絶対なかったと即断言できますが・・・)

 

2024年9月18日 (水)

医者の父が息子に綴る人生の扉をひらく鍵 その3

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この中山先生の著作を片っ端から読んだと

冒頭アップしましたが、

「それでも君は医者になるのか」

でもこの中山先生が医者を目指したくだり

が出てきます。

 

例の新聞記事を読んで医者を目指したところですね。

 

でもここには「オチ」が書いてありました。

 

「新聞社の方から取材をいただいて、

一生懸命話をしたのです。

その人が感動して、その新聞記事を

調べてくれたんです。

そうしたら、どこにも見つからなかった」

と。

 

「つまり、私の人生を変えたその新聞記事は

私が記憶の中で捏造した作り話かも

しれないんです」

 

本当に正直な方ですね。

本当でもそうでなくても いいのでしょう。

 

それでも高校2年生で理科系に進みます。

「理系に行った最初の試験では理系ビリ」

だったくらい。

現役では当然落ちて浪人。

 

一浪で受けた札幌医科大学と山梨医科大学も

「鮮やかに」落ちます。(失礼!原文のまま)

 

 

ここで初めて知ったのですが

医学部に合格する人は日本中で8000人

なのですね。

8000人しかいないのです。

これは驚きですね。

私の母校早稲田大学の入学者数は

毎年1万人はゆうに超えますから。

 

でもこれで諦めなかったのも素晴らしい。

私も正直書くと早稲田に入るために

1年浪人しました。

あの1年間はどれくらい辛かったか。

「もう2度と味わいたくない思い」

ましてや「またもう1年」とは

絶対に思わなかったでしょう。

 

だからこそ、中山先生が医者になりたかった

強烈な想い、理由を自分で膨らませたのでしょう。

 

2浪して目指した第一志望だった千葉大学医学部は

落ちてしまいます。

後期試験で「滑り止め」の鹿児島大学医学部には

何とか合格されます。

後期試験は面接と論文だけで医学部に

合格できるのですね。

これはまた別の意味で驚きました。

 

でもこれも正直に書いてありましたが

もう一つの滑り止めは早稲田大学法学部だったそうです。

中山先生が医者をあきらめ、早稲田に来ていたら

それはそれでどんな人生だったのでしょう。

ここは中山先生に聞いてみたところです・・・。

 

でも鹿児島大学に合格してくれて本当に良かったと

思っているのは本人だけでなく

きっと医療業界の皆様でしょう・・・。

 

2024年9月17日 (火)

医者の父が息子に綴る人生の扉をひらく鍵 その2

ではこの著者「中山祐次郎先生」が医者になった

理由から。

 

医者になった方の理由はいろいろあるでしょうね。

まず一番多いのは

「親が医者だから・・」

これはよく聞きます。

仕事柄私が関係しているお医者さんは

代々お医者さんの家系が多いですね。

 

あとは子供の頃、身内が大病して、もしくは

亡くなって急に医者を志すようになった・・・。

これも良く聞きます。

 

因みにこの方のベストセラー「泣くな研修医」も

子供の頃実兄が急死したから医者を目指すことに

なったという設定でした。

 

 

この中山先生の場合、実に素晴らしいです。

15歳のある日読んだ新聞記事がキッカケ。

 

「東南アジアのある国で、ゲリラと呼ばれる

武装した悪い人が少年少女を襲う。

男の子は5人組にして、一人を決めたら

残りの4人に一人を殺させる。

女の子は子供を産ませ兵士に育てる」

 

どうでしょうか?

こんな酷い記事読んで確かにショックを

受けたのでしょう。

でもこれを読んで医者を目指すというのが素晴らしい。

 

「自分が医者になって現地に行き、傷ついた人を

片っ端から治しまくろう」

 

そう思って医者になることを決意したのです。

 

これが筆者の15歳の時のお話。

なかなか思いつかないでしょうね。

この方中学校で神奈川で中高一貫校の名門

「聖光学院」に入学されています。

名門ですね。偏差値で言うところの68。

日本で上から数えて10番以内に入るくらいの

難しい学校です。

 

「だから医者を目指したのか!」

 

ここで納得しないでください。

この中山先生実に正直に書いてあります。

 

「高校1年生の時、210人いた同級生の中で

190位くらいだった・・・」

 

でも

「まるで彫刻刀で板を削るように『絶対に医者になる』

心に強く刻み込んだ」

 

でもこのあとも正直に書いてありました。

2浪してまで鹿児島大学医学部に入学・・・。

 

素晴らしい・・・。

 

2024年9月13日 (金)

医者の父が息子に綴る人生の扉をひらく鍵 その1

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実は、この夏はこの著者の本をずっと読んでいました。

8冊ほど・・・。

 

「医者の父が・・・」

 

なんてタイトルから、また若者向けの人生論の

本かな?

 

何となくamazonで得意の「ポチ買い」。

想像していたものとまったく違いました。

 

お医者さんによる「魂のエッセイ」です。

副タイトルに

 

「現役外科医が『命の現場』で見出した

後悔のない生き方」

 

これ本当にそう思いましたね。

まず懺悔をこめて正直に書きます。

 

実は私はこの歳になるまで「お医者さん」という

職業には正直あまり興味がなかったのです。

 

もちろん、税理士として

お医者さんや歯医者さんの税務顧問になったことは

あります。

これは税金計算が主体なので、肝心の医療行為自体に

あまり関心がなくてもできるのです。

 

 

もう一つ真実を述べますが、

この歳になるまで、大怪我で入院したことも

大病で入院したこともありません。

怪我で縫ったことも骨を折ったことすらないのです。

これ書くと怒られそうですが、あれだけ大流行した

コロナさえなったことがない・・・。

おかげ様で五体満足の丈夫な健康体を

授けてくれた両親に感謝しなければならないでしょう。

そんなことから、医療というものに真面目に

向き合った経験もなかったのです。

 

それと、学生時代に「医者」という職業の

選択肢は一切なかったのです。

一応進学校でしたので、同期に医者になったものは

何人かはいます。

でもどういう訳かそういう人種とも

お付き合いすらなかったのです。

 

それはどうしてでしょうか?

小学校の時に「カエルの解剖」って

なかったでしょうか?

今だったら

「コイの解剖」になったというのは

知っているのですが、

どうしてもあれだけは許せなかったのですね。

ましてや医者になって、人間の身体にメスを

いれるような人種には、

子供のころから想像すらできなかったのです。

 

この著者は現役の外科医の方です。

毎日人の身体にメスを入れるのが

ご職業です。

だからこそでしょうか。

医学部時代のお話がとても新鮮に思えました。

 

「そうやって苦労して皆お医者さんに

なっていくのか・・・」

 

感動すら覚えました。

ベストセラー医療小説「泣くな研修医」を

この本の後全巻6冊買って読んでしまうほど・・・。

 

 

この夏一番の感動の本をご紹介していきましょう・・・。

2024年9月12日 (木)

君はどう生きるか その6

いろいろ書きたいことはたくさんあるのですが

そろそろまとめましょう。

 

中学生向けの課題図書にしては

なかなか学ぶべきことばかりですね。

昭和のオジサンには知らないことが

多すぎます。

このあたり知っていないと、令和の今だと

きっとトンデモナイことになるのですね。

 

「ルッキズム」

という言葉を初めて知りました。

 

「『ルッキズム』というのは外見で人を

判断し、容姿によって人を差別することです」

 

「日本は先進国の中で、女性に対する『ルッキズム』

がとても強い国です」

 

何度も出てくる「同調圧力の強さ」が

さらにその「ルッキズム」を共謀にしていると

いうのです。

 

男性が女性に対して

「太った?」

「やせた方がいいよ」

なんて言葉を平気で口にしますね。

 

先進国ではこれはご法度です。

「ルッキズム」はよくないと常識になっているのです。

男性が女性に対して外見や容姿に対して口にすることは

許されないことだと思われているのですね。

 

これは昭和のおじさんたちは気をつけにないと

いけないようです・・・。

 

 

最後に外見や容姿だけでなく、

生き方そのものも、認めなければならないようです。

多様性の世の中を生きていく必要条件なのでしょう。

 

「自由の相互承認」

 

分かりやすく言えば

「君が私の自由を侵害しない限り、

私も君の自由を認めます」

 

逆に言うと

「私は君の自由を尊重しますから、

君も私の自由を尊重してください」

 

とことん対話して「お互いの自由を認める」こと。

それが人間関係で最も大切だと鴻上さんは

思っているからなのです。

どうでしょうか。

昭和のオジサンはまだまだ勉強しないと

いけないようです・・・。

 

(昭和のオジサンもがんばれ! 多様性の世の中シリーズ おしまい)

2024年9月11日 (水)

君はどう生きるか その5

書きながら思い出しましたが、

特定の会社だけではないですね。

30年前のあの頃は「協調性」が重んじられて

「多様性」なんて言葉すらなかった・・。

 

「頑張って営業成績上げて支店長になることこそ

幸せだ・・・」

 

そう叩き込まれた野村證券時代。

 

「これからは投資家の立場に立って税務相談を

することが望まれる・・・」

 

そんな「寝言みたいな」こと言っても、

上司はまったく聞く耳も持っていなかった。

 

「わが社は団結して経常利益・・・億円を!」

今なら「うつ」にでもなっても

おかしくなかったでしょうね。

こそっと書きますが、250人もいた同期で

「幸せな」支店長になったものは5人もいない・・・。

 

この本は中高生向けに、

「いじめを受けたときの対処法」

が書いてあります。

 

「昔はいじめを受けた時には

立ち向かえと指導されたけど

今は違う。

そんな学校なんて変わればよい。」

 

そうなのですね。

いじめを受けて自殺するくらいなら

そんな学校辞めればいいだけのことなのですね。

 

「多様性」の時代はまさにそうなのです。

 

これも書きながら思いましたが

「協調性」が重んじられていたサラリーマン時代、

当時「脱サラ」は悪であると刷り込まれていたのですね。

会社辞めた時にあからさまに批判してくる

同僚もいました・・・。

「同調圧力」に洗脳された方々から。

 

上司に恵まれなくて、

「協調性」を重んじて、それこそ

『みんなひとつ』、『絆』、『団結』

なんて毎日叫んでいる会社なんて

辞めればいいだけのことなのですね。

 

「同調圧力」に屈して「うつ」になるくらいなら

転職して違う人生を歩めばいい・・・。

 

まさに「サラリーマンの君はどう生きるか」

 

 

2024年9月10日 (火)

君はどう生きるか その4

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いじめの根源には「同調圧力」がある。

ちょっとショッキングな表現ですね。

 

「同調圧力から出てくる言葉が

『みんなひとつ』、『絆』、『団結』」

 

「あれっ!」と思いませんか?

小中学校にあったいじめを論じていましたが

こういう言葉が好きな社長さんは

かつて多かったですね。

 

ここで得意の昔話。

昨日囲碁のお話が出たついでに

私がかつて新入社員だった時の

社長さんの写真。

囲碁打つ田淵節也野村證券元社長ですね。

 

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2年目に変わった次の社長さん。

これも有名な田淵義久元社長。

 

野村證券のかつての栄光の時代、

「大田渕、小田淵時代」・・・。

 

今思えば「同調圧力」そのものの

会社でしたね。

当時はまったくそれを意識しなかったのですが

「みな同じことをしなさい」

 

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まさに同調圧力そのものだったのですね。

当時の野村證券を揶揄する言葉に

「金太郎あめ」

がありました。

皆同じような顔になるのですね。

だいたい支店長になると

小太りで眼鏡、声がでかくて酒が強い。

カラオケとゴルフがうまい・・・。

 

毎日相場見るので目が悪くなり

毎日ストレスで酒ばかりなので太り、

元気が良いことが好まれたので声がデカイ。

出世の条件でカラオケとゴルフは「社技」

だっかたら当然うまい。

 

それより考え方まで洗脳させられた。

新入社員時代から独身寮だから

先輩からも叩き込まれ、

毎日深夜に酒盛りしながら

土日もゴルフしながら薫陶を受ける・・・。

 

でも反論しようとすると

どこまでも論破される・・・。

(当時は社内用語で『ツメル』といわれた)

 

今思えば野村證券は

「同調圧力」そのものの会社でしたね・・・。

 

2024年9月 9日 (月)

一力遼!悲願の世界一!!

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今朝の話題は絶対にコレでしょうね。

テレビでもっと話題にしてほしいくらいですが。

ゴルフのマスターズで松山選手が

(30アンダーくらいで!)

ぶっちぎりで優勝したくらいの

ことではないでしょうか・・・。

 

昨日も地上波で生中継くらいしてほしかったのですけどね・・・。

 

中国の上海で、一力遼天元・棋聖・本因坊(27歳)が

中国の謝科(しゃか)九段(24歳)に中押し勝ち!

なんと3戦全勝で圧倒的な強さで初優勝を決めたのですね。

 

19年ぶりの快挙ということですね。

なんと19年ぶりですからね。

日本の囲碁の棋士が世界に通用するとは

誇りです。

 

優勝賞金は、なんと!5700万円!!

すごいですね。

でもマスターズの優勝賞金は360万ドル!

(5億5000万円)ですからね。

まあ10分の1・・・。

 

でも久しぶりの快挙に囲碁界ももっと

盛り上がってほしいですね。

一力天元も小学生に憧れる選手になってほしいです。

 

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前にもアップしましたが、

ここは

大谷選手を真似てください。

 

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優勝賞金で全国の小学校に

囲碁ロボットを配るくらいのことを

してほしいです。

どうでしょうか・・・。

2024年9月 6日 (金)

君はどう生きるか その3

「団結」と「協調性」という言葉を好む世代の私なのですが

私より年上の鴻上さんは極端にコレをキライます。

 

「同調圧力」

 

このフレーズを鴻上さんは力説します。

つまり「同調圧力」とは

「みんなと同じことをしなさい」

ということ。

 

「協調性」はともすると

「みんなと同じことをしなさい」

という圧力になるというのです。

 

無言の圧力にもなるし、

ハッキリ「みんなに合わせろよ」

そう言葉で言われることもあるのです。

 

日本では世界の中で、とりわけ「同調圧力」が

強い国なのだそうです。

 

移民を受け入れなかった「島国」だった

からでしょうか。

鴻上さんのように世界中を飛び回っていると

この異常さに気が付くのでしょう。

しかし書けば書くほど

「多様性」とは真逆の世界であると気が付くでしょうか。

 

日本人はよく

「世間体を気にする」

と言いますよね。

「場を読むとか」

やたら周りに気を遣うのですね。

 

冒頭この本は中高生向けに書かれた本だと

申し上げましたが、この「同調圧力」を

力説しています。何より

いじめの原因はこの「同調圧力」

なんだと。

 

「世界中でいじめはあります。

でも日本にしかいないいじめのタイプがあります」

 

「クラス全員でひとりを無視する」

 

というもの。

これ読んで私はドキッとしました。

50年も前になりますがこれ本当にありました。

小学生の時に確かにクラスにNという女の子が

いました。

まさに「クラス全員でNさんひとりをいじめて」いました。

「いじめている奴の空気を読んで、

クラス全体がまとまる」

というのです。

確かにそう思いました。

「可哀そうだからやめろよ」

なんて勇気は情けないことに当時の私にはなかった。

そんなこというと

いじめの矛先が自分に向かうことさえ恐れたから。

「自分はいじめられなくて良かった」

そう思って何となく加担していたのかもしれません。

 

小学生の時から

「世間から生まれる同調圧力」

を学んでいたのでしょう。

でもやがてNさんは転校してしまいました。

 

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