憂鬱でなければ仕事じゃない その5
「勝者には何もやるな」
見城徹氏のデスクには、この言葉が貼ってあるといいます。
一見すると厳しい言葉に聞こえますが、
一体どういう意味が込められているのでしょうか。
見城氏はこう語ります。
「勝利すると、誰もが喜びをおぼえる。
しかし、すぐにある種の空しさが訪れる。
その空しさを肯定しよう。
勝利とは、単なる通過点にすぎないのだ。」
彼にとって大切なのは、一人で噛みしめる勝利の美酒でも、
金銭や名誉でもありません。
「俺はまだ闘える」
そう思えること自体が、何よりも大切だというのです。
これは、彼が学生時代に心酔した作家、
ヘミングウェイの生き方そのもの。
常に挑戦し続けることこそが、彼の原動力なのですね。
一方のサイバーエージェントの藤田晋氏も、
大きな成功を収め、富を築いた一人です。
そんな藤田氏も
「実際にお金を持つと、お金なんてどうでもよくなる」
と口にしています。
とはいえ、現実はなかなかそうもいかないはずです。
私自身の税理士としての経験から見ても、
そこまで言い切れる方はそうそうお目にかかったことも
ありませんから・・・。
「勝利までの過程には想像を絶する苦労があるし、
勝つためには相応の代償も伴う」
だからこそ、「会社を作った時のあの苦労は、
もう二度としたくない」というのが本音でしょう。
それでもなお、藤田氏はこう言います。
「でも、もう一度、裸一貫から会社を立ち上げてみたい気がする」
さすが、一流の経営者は覚悟が違いますね。
実は私も、税理士事務所を裸一貫からもう一度立ち上げてみたい……
と思わないことはありません。
ですが、あのゼロから税理士試験に挑んだ日々を思い出すと、
「あの苦労だけはもう絶対にしたくない!」と、
つい足がすくんでしまいます(笑)。
どうでしょうか?
自分に正直に「俺はまだ闘える」と言えますか?


















